PPC 実践記

第5回 PPC 広告、キーワードを決める ー その3 ⇒ キーワードマッチ

damach / Pixabay

前回、学習塾を探すお母さんが、どのようなキーワードで塾を

探すのかを、お母さんになりきって見てきました。

おかげで、「お宝キーワード」 発見という、予期せぬラッキーな収穫も

ありました。

さて今回は、「ユーザー側」 が定めたキーワードを、

私(=広告を掲載する側)がどのような方法でキーワードを

PPC 広告に表示していくのかについて具体的に述べていきます。

 

前回まで述べてきたように、キーワードを選ぶにあたっては、その語句で

検索している人が何を求めているのかを、十分考えることが大切ですね。

その上で、自分の塾にアクセスしてもらうために、どんなキーワードを

設定しておくか、ということを頭をひねって考えるわけです。

 

そこで、実際に検索される際に重要になってくるのが、

どうやら、「マッチタイプ」 というものらしいので、忘備録として

まずその 「マッチタイプ」 を整理しておきます。

目次

キーワードマッチタイプ

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Google Adwords ではキーワードを設定すると、関連するキーワードで

検索されたときも、自動で広告が表示される仕組みになっています。

「マッチタイプ」とは、どのような検索語句で広告が掲載されるかを

決めるための設定です。次の4種類があります。

 

① 完全一致

② フレーズ一致

③ 部分一致

④ 絞り込み部分一致

 

それぞれの違いを具体例と一緒に見ていきます。

 

キーワード= 「学習塾 個別」 とします。

 

① 完全一致

「こちらが設定したキーワードと、ユーザーが検索窓に入力した

キーワード(=検索クエリ) が、語順やスペースまで完全に一致した

場合」 のみ広告が表示されます。

 

▼ 広告が表示される場合は、ユーザーが 、「学習塾 個別」 

入力した場合のみです。

 

▼ 完全一致で表示されない例▼

● 学習塾個別      → 単語の間にスベースがない。

● 個別 学習塾     → 語順が逆。

● 学習塾 個別 学費 → 「学費」という余計な語句が入っている。

 

【感想】

予測できない検索クエリに対しては、広告が表示されず、

広告の表示回数が制限されてしまう印象です。

何より見込み客を絞り込んでしまい、取りこぼしに

つながらないか心配です。

ただ、必要最小限の露出になるため費用を抑えることは

できそうですね。

 

② フレーズ一致

「こちらの設定したキーワードと完全に一致するフレーズ(文字列)が、

ユーザーの検索クエリの中に、語順通りに含まれている場合」 のみ

広告が表示されます。前後に文字が含まれていても表示されます。

 

▼ 広告が表示される場合は、ユーザーが次のように検索した場合です。

学習塾 個別

学習塾個別

学費 学習塾 個別

学習塾 個別 高校受験

〇〇駅 学習塾 個別

学習塾 個別 〇〇中学校

 

▼ フレーズ一致で表示されない例▼

● 個別 学習塾 ⇒ 語順が逆

● 学習塾     ⇒ 「個別」の文字がない。

● 学費 個別   ⇒ 「学習塾」の文字がない。

 

【感想】

「語順通り」というのが、すごく引っかかります。

語順が逆では検索されないということなので、完全一致同様、

顧客を限定してしまい、幅広くクリックしてもらうには避けたい

気がします。

③ 部分一致

①、②で説明した、「完全一致やフレーズ一致に加え、検索クエリに、

他の語句が含まれている場合や関連語句や類義語」 に対しても

幅広く広告が表示されます。

 

▼ 広告が表示される場合は、次のような場合です。

学習塾

個別

個別 学習塾

学習塾 個別   

学習塾個別

学習じゅ 個ジン 学費

個人で教わる塾

塾 プライベート

個別塾の学費

勉強を個人塾で習う 

学習塾 講師

塾 講師募集 

個別指導の時給

 

【感想】

似た意味の語句や誤字、送り仮名の違い、多少の言葉の揺れ

など、かなりの柔軟性を持って広告が表示されると思います。

 

ただし、欠点もあります。

 

上のキーワードは、すべて表示されるのですが、

注目するのは赤字の3つです。

別に塾の講師を募集しているわけではないのに、

赤字のキーワードで広告がクリックされてしまいます。

これでは無駄な費用が発生してしまいますね。

 

このクリックの無駄を防ぐ機能として 「除外キーワード」

があります。

 

Google Adwords では、表示させたくないキーワードを

「除外キーワード」として設定 しておけば、

広告が表示されることはありません。

部分一致の場合は、必ず設定しておいた方がよさそうです。

 

下のように、「除外キーワード」 を設定することで、

無駄なクリックを避けることができます。

 

▼ 除外キーワード▼

● 講師

● 講師募集

 時給

 

【感想】

除外キーワードの設定が少々めんどくさそうですけど、

慣れてきたらどうにかなりそうです。

完全一致やフレーズ一致と比べると、顧客の幅広い

取り込みができそうだと感じます。思わず「お宝キーワード」

を発見する可能性もありそうなので充分使えそうです。

 

最強!「絞り込み部分一致」

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「 部分一致」 と 「完全一致」 により柔軟性を持たせたマッチタイプが

「絞り込み部分一致」 です。

簡単に言うと、「部分一致」 よりも絞り込みつつ、「フレーズ一致」 ほど

語順にこだわってはいない、ということです。

幅広い見込み客にアピールしたいときに効果的だと思います。

 

 「絞り込み部分一致」=「フレーズ一致以上、部分一致未満」

 

「部分一致」で設定した一部の語句の前に、

半角の 「+(プラス)」 記号を追加すると、

語順に関係なく、その 「+(プラス)」 をした語句自体で

検索された場合にのみ広告を表示することができます。

 

フレーズさえマッチしていれば、「+(プラス)」を付けた語句に

わずかな表記の揺れ(誤字、送り仮名ミスなど)があっても OK です。

 

 語順は関係なし          ⇒ 「フレーズ一致」 以上!

 余計な関連語句は含まない  ⇒ 「部分一致」未満!

 

キーワード= 「+学習塾 個別」 とした場合、

学習塾 = 絞り込み部分一致、個別 = 部分一致にした場合)

部分一致との比較は次のようになります。

※ 表記される場合=OK 、表記されない場合=NG 、とします。

 

▼ 部分一致           ▼ 絞り込み部分一致ではどうか

個別 学習塾         ⇒ 語順は逆だが、OK           

学習塾 個別         ⇒ OK

学習塾プライベート     ⇒ 「プライベート」は部分一致なので OK

学習じゅ 個別 学費    ⇒ 「学習じゅ」 に表記の揺れがあるが OK

学習塾 個人 高校受験 ⇒ 「個人」は部分一致なので OK

個別 2016年 学習塾   ⇒ OK 

学習塾             ⇒ 「個別」 がないので NG

個別              ⇒ 「学習塾」がないので NG

塾 個人            ⇒ 「塾」 は関連語句なのでNG

個人で教わる塾        ⇒ NG

塾 プライベート       ⇒ NG

別塾の学費           ⇒ NG

勉強を個人塾で習う     ⇒ NG

学習塾 講師         ⇒ NG

塾 講師募集        ⇒ NG

個別指導の時給       ⇒ NG

 

【感想】

かなり魅力的なマッチタイプだと思います。

今後もあれこれ調べると思いますが、

私はまずこの 「絞り込み部分一致」をキーワードの

マッチタイプの第一候補にしたいと思います。

 

ただ、ユーザーが類義語や関連語句を検索したときは、

広告が表示されないので、ちょっと不安ですが、

一方、部分一致より対象範囲を絞り込むことができるので

少なくても、塾の講師を探している方からのクリックは

ないでしょう。

 

また、部分一致より、明らかに表示回数は減りますが、

「学習塾」 との関連性を高める上で、かなりの効果が

期待できると思います。

 

キーワードについての記事を3回シリーズで書いてきましたが、

ひとまず今回で終了します。

 

次回からは、検索クエリの見方やクリック単価などについて

書く予定です。

 

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